口絵1ページから5ページまでの写真は樫原辰郎氏の撮影によるものだ。
四ページにわたって、書斎の写真が見られる。
愛用していたスミス・コロナ社のタイプライター。これは、英文を打つためのタイプライター。
仕事机の左手に灰皿、右手にペン。
机に残されている本について、次のようにキャプション(説明)をつけている。
《吉田が生涯の最後に読んでいた本だろうか。アンドレ・ティシエという研究家による中世フランスのファルス(笑劇)の研究書らしい。》
本棚の写真についての説明文。
《吉田の本棚。丸谷才一の著作が見える。》
この写真の本棚にかろうじて『横しぐれ』、『たった一人の反乱』、『食通知ったかぶり』が確認できる。他に、大岡信の『言葉の出現』、高橋英夫の『批評の精神』が並んでいる。