ツバキの実が、やや色づきはじめていました。常緑樹で葉に艶があります。
先日、講談社のPR誌「本」9月号を入手し、新刊エッセイを見ると、四方田犬彦の「愚かしさとは何か?」が掲載されていました。冒頭に、《このたびわたしが上梓する『愚行の賦』は、愚かしさについて書いた本である。》とあり、本書は《実をいうと本書は三部作の第二部である。第一部『摩滅の賦』は、二〇〇三年に筑摩書房から刊行された。世界中に存在している物体が、時間の経過とともに磨り減って劣化していくありさまについて書いた本である。》という。
《今回の『愚行の賦』はそれに対し、徹底して人間界のことを描いている。》ようだ。
「本」9月号の出版案内によると、
愚かしさとは人間の本質なのか。フローベール、ドストエフスキー、ニーチェ、バルト、そして谷崎潤一郎。「愚」という尊き徳をめぐる長篇論考。