植草甚一責任編集の雑誌『宝島』のこと

イチョウの葉

 早朝からセミが鳴き始める。音量が大きいね。ということは、近くで鳴いているんだな。音はすれども姿は見えず。クマゼミアブラゼミのようだ。
 黄色いカンナの花が咲いた。葉がなめらかで柔らかい。大きいなあ。
 
 植草甚一スクラップ・ブックが復刊されているようだ。
 植草甚一責任編集の『宝島』が、その後に影響を与えたんだなということが、その当時は分からなかったが、今からだとその見取り図とでもいうか、植草甚一の読書が並みの読書家ではなかったことが分かる。
 
 責任編集の『宝島』のコラムで、『アメリカの鱒釣り』、『愛のゆくえ』が紹介されたことが、後の高橋源一郎や初期の村上春樹の作品につながっている。
 村上は後に「物語」へ方向転換したけれども。
 高橋は、かなりしつこくブローティガンをつづけている。

 植草甚一が責任編集を辞めた後の『宝島』はだんだんつまらなくなった。