『林達夫・回想のイタリア旅行』について

白梅

 正午前後に雨。のちに雨あがる。通りの街路樹に白梅が咲いている。
 鼻を近づけると梅の花からよい香りがする。
 蕪村の句に、「うめ折りて皺手(しはで)にかこつ薫(かをり)かな」。
 安永三年の句である。
 「本はねころんで」で、「林達夫 研究ノート」を読む。林達夫の「思想のドラマツルギー」をめぐって書かれた興味深い話がありますが、その林達夫さんが74歳のときにイタリア旅行を決意してそれに同行した、田之倉稔さんの本『林達夫・回想のイタリア旅行』が、なんと今年の五月に刊行予定だそうです。
 先週、イタリア書房から届いたハガキに創業50周年記念出版に田之倉稔著『林達夫・回想のイタリア旅行』刊行予定とありました。

林達夫は74歳の時にイタリア旅行を決意する。それは西欧精神を探求してきた知の巨人を新たに刺激する旅でもあった。若き日に同行し影響を受けた著者がこの幸福な自動車旅行を鮮やかに描き出す。「イタリア圖書」紙上好評連載された旅行記に新原稿と遺族の所蔵する写真・絵葉書等貴重な資料を加えて単行本化。

 これは読みたいですね。予約受付は3月3日から31日まで。