「新・話の泉」を聴く

スイレン

 公園の池でスイレンの花を見る。あちこちに眺められる。見事だ。
 蕪村の句に、「虹を吐(はい)てひらかんとする牡丹(ぼたん)かな」。
 スイレンも虹を吐いている。

 夜、NHKラジオ番組で「新・話の泉」を聴く。六月の第一週の出演は立川談志山藤章二嵐山光三郎毒蝮三太夫松尾貴史の各氏である。司会は渡邊あゆみアナウンサー。
 第二問から聴いた。「猫の手も借りたい。奥の手を使うなんていう言葉がございます。もし人間にもう一本手があったらどんなに便利でしょ。そんなときにはまあー、どういう風に使うのだろうか。これを考えていただこうか思うんですね、皆さんに・・・。」と司会の渡邊アナウンサーが話す。
 はい、松尾さん。「立食パーティーで、皿と箸を持って飲み物を持ったままで食える。」「突然はだかを見られたときに両胸と股を隠せる。」会場から笑いと拍手が起こる。
 立川さん「万歳が派手になる。」
 毒蝮さん「ボートを漕ぎながら手を振ることができる。」
 山藤さん「ピアニストが弾きながら自分で譜面を交代できる。」
 出演者の楽しい回答を聞いた後は、いつもの血沸き肉踊る「世の中審議会」になる。今月は「正義」の問題。
 「正義」が見えにくく曖昧な現代、それでも「正義」はあるのだろか。と渡邊さんが問いかける。正義をめぐって談話が盛り上がる。
 次に、さて雨の季節でございます。でも雨には雨のよいところもあります。雨のよいところを「新・話の泉」流に挙げていってもらいましょう。題して「雨の十徳」です。
 日本語って雨の表現がとってもきれいですよね。
 雨がないと雷も霜も霊魂の霊も電気の電も書けなくなっちゃいますね。
 雨冠(うかんむり)ね。
 梅雨時は物が錆びるんですね。雨のよさですか。勉強になるんです。
 あっ、鉄は錆びるんだと一日で分かる。化学が分かる。
 ああ、酸化することに意義があると。
 適度に降る雨であってほしいです。
 

 そのあと、今から380年前に生まれた「水戸黄門」をめぐる問題。
 黄門は中納言の中国の言い方。光圀(みつくに)の圀(くに)という字に触れる。ひげをはやしたら隠居するというしるし。
 黄門さんで面白いのは印籠(いんろう)を出して問題を一気に解決する。皆さんが神通力のある印籠を出すとしたら、どんな場面で出しますか。
 それから、落語検定の答えがある。
 今月の「落語検定」の問題が五問立川談志さんから出される。主人公が何屋さんか(職業)をお答えください。
 どうもありがとうございました。
 最後に、談志の世界のジョークがあって番組が終わった。耳が遠いんですが・・・。