アレクサンドロフ監督の『陽気な連中』

陽気な連中

「ロシア・ソビエト映画特集」が映像文化ライブラリーで9日から始まっている。
  17日はグレゴリー・アレクサンドロフ監督の『陽気な連中』(1934年、95分、白黒)を観た。
 『陽気な連中』の冒頭、チャップリン、つづいてハロルド・ロイド、そしてバスター・キートンの似顔絵のアニメーションで始まる。おや? アメリカ映画? 
 この映画にチャップリンハロルド・ロイドバスター・キートンが出演するのかな、と思わせるような出だしで、肩透かしを食わせるように、「この映画にはチャップリンハロルド・ロイドバスター・キートンは出演いたしません。」というナレーションの文字が入る。
 映画は牛飼いの青年(コースチャ)が主人公で、黒海沿岸の保養地からモスクワへ音楽の勉強に行くのだが、ジャズの楽団に入り公演するシーンなどアメリカの三大喜劇王顔負けの笑い、荒唐無稽、道化的な知性が見られる。
 ミュージカル・コメディ映画である。フィルムと音楽の録音状態が良い。