『山の音』

 日の暮れるのが早い。日没が四時半過ぎである。
冬至が過ぎるまでが夜が長い季節である。夕方、幸い雨もあがって曇り空で暖かかった。
 「生誕100年 田中絹代上原謙特集」で成瀬巳喜男監督『山の音』(1954年、東宝、94分、白黒)を観に寄った。週末で観客が多い。
 鎌倉を舞台に菊子(原節子)、修一(上原謙)の夫婦、修一の父に信吾(山村聰)が出演。
 夫婦仲がしっくりいかなくなった菊子を見守る信吾役の山村聰が印象的だ。川端康成の同名小説の映画化。
 クレジットタイトルに美術・中古智 。映画はクレジットタイトルを読む楽しみもある。
 成瀬巳喜男の作品が連日上映されている。