映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』

「アジア映画特集 日本から遠いアジアの国々」の初日、ゲオルギー・ダネリア監督の「不思議惑星キン・ザ・ザ」(1986年、旧ソ連グルジア、135分、カラー)を映像文化ライブラリーに観に寄る。
 パンフレットに、
 

旧ソ連グルジア共和国出身の監督が描くカルトSFムービー。都会で平穏な日常生活を送っていた二人の男が出会った怪しい男との関わりから、いきなり見知らぬ砂漠へ瞬間移動してしまう。そしてそこはどうも地球と様子が違うようだ・・・。これだけ緊張感を欠いたSF映画はないと言われる独特の表現は、国内外に根強いファンを持っている。

 上映中、何度も館内に笑い声が上がる。異星人がクー、クー、クーという挨拶言葉(?)を発するときのしぐさが奇妙で可笑しい。
 異星人がいずれも奇妙奇天烈である。
 観ていて、1924年のソビエト映画『アエリータ』という映画に少し似ているような気がする。
 終わった後、館内から出たところで一人の観客が、異星人のしぐさクーをしているのを見た。
 恐るべし「不思議惑星キン・ザ・ザ」のクーである。