フレデリック・ワイズマン監督の映画『モデル』

モデル

 シネマテーク・プロジェクト第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」
FREDERICK WISEMAN RETROSPECTIVEが全国巡回で日本初公開を含む作品を上映中。
 1日、フレデリック・ワイズマン監督の映画『モデル』(1980年、129分、白黒)を観る。

 プログラムより引用。

 ニューヨーク市でも最高のモデル事務所であるゾリ・マネージメント社を舞台に、CMやファッション・ショー、雑誌、広告写真、デザイナーズ・ブランドなどの仕事をする男女のモデルたちを追っている。彼らを取り巻くカメラマンやエージェント、撮影スタッフやデザイナーなどの姿を通してファッション・ビジネス界のありさまが描かれている。 
 
 冒頭、モデル事務所にはモデル志望の男女がやって来る。自分のモデル写真を持参して見せて担当者に売り込む。
 テレビのCMに使うコマーシャル・フィルムをニューヨークの街頭で、撮影するシーンがあり、ストッキングのコマーシャルで、女性モデルが建物から階段を降りて来るシーンで、なかなか決定的な撮影が出来なくて、繰り返し何度も撮り直す。数秒のコマーシャルなのだが・・・。
 撮影現場は人だかりで一杯だ。近所の家の窓から住民が見下ろしていて、通行人も立ち止まり撮影現場を眺めている。
 雑誌に使われる写真撮影では、カメラマンとモデル、スタッフが一体となって何枚も撮っていく。
 スタッフによって、メイクアップされるモデル。
 モデル業界のモデルの人気の寿命など、モデル事務所の担当者の談話もある。
 それと、女性のファッション・モデルの身長は170センチ以上なければならないらしい。
 169センチのモデル志望者が悩むところあり。
 男性や女性のモデルはカメラマンの指示通りにポーズをとっていく。繰り返しポーズをとる。かなり肉体労働である。
 映画のラストに、モデルがファッション・ショーで着飾って活躍する場面があるのだが、とても華やかで素晴らしかった。
 モデルやファッションに興味のある人には楽しめるドキュメンタリー映画だ。
 フレデリック・ワイズマン監督は、アメリカの様々な組織を撮って魅力的な「アメリカ」を映している。