写真と記憶、小説と旅

 新潮社のPR誌『波』2月号の石川直樹柴崎友香の対談「誰かにとって特別なことで、この世界はできている」を読む。

 石川直樹のエッセイ集『地上に星座をつくる』と柴崎友香の33の短編からなる小説集『百年と一日』をめぐるトークイベントを採録した対談である。1月30日のNHKラジオ番組で、「石丸謙二郎の山カフェ」のゲスト出演が石川直樹さんであった。

 《柴崎 小説も書いてみないとわからないので、山を登るのと近いところがあるような気がします。その時々で臨機応変に考えていくしかないところが。

 石川 そうですね。麓のベースキャンプでこのルートで登ろうとしても、いざ登ってみたら大きな岩があって迂回したり、行ってみないとわからないことばかりです。旅も同じで、A地点に行くつもりが、途中でBが面白いよと聞いて行き先を変更したり、気づいたらCに着いてたり・・・・・・。》

 

地上に星座をつくる

地上に星座をつくる

 

 

 

百年と一日

百年と一日