映画『吸血鬼ノスフェラトゥ 恐怖の交響曲』

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ドイツ表現主義の巨匠、F・W・ムルナウによる吸血鬼映画の原点。
怪奇映画の古典を、ライブ・エンターテイメント「活弁」でご体験ください。》(パンフレットより)


 「活弁シアター」を観に出かけた。

 映画『吸血鬼ノスフェラトゥ 恐怖の交響曲』(1922年、ドイツ、80分、白黒、無声、Blu-ray)で、活動弁士佐々木亜希子さんの活弁で鑑賞する。
 F・W・ムルナウ監督による怪奇映画で、原作はブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』。

 出演は、マックス・シュレック、アレクサンダー・グラナック、グスタフ・フォン・ワンゲンハイム。

 妻のニーナと幸せに暮らすジョナサンは、仕事でトランシルヴァニアの城に向かう。不気味な伯爵と夜を過ごしたジョナサンの喉には噛み傷が残っていた。正体を見破られた伯爵はジョナサンを監禁し、棺桶と共に美しいニーナの元へ向かう・・・。

 遠く離れたトランシルヴァニアの城に不動産取引の商談で馬でジョナサンは向かう。途中から馬車に乗り換え向かうが、近くの住民は危険だからと城へ行くことを止めようとしたが、振り切ってジョナサンは伯爵の城へとたどり着いた。不気味な一夜を過ごしたのだったが・・・。
 活動弁士佐々木亜希子さんの語りと声音(こわね)が物語を盛り上げて、背筋が寒くなるほど怖かった。

 フランツ・カフカの小説に『城』という作品があるのだが、F・W・ムルナウ監督の『吸血鬼ノスフェラトゥ 恐怖の交響曲』と『城』はどこか似ているように感じられるのだった。
 なぜ、そのように感じられるのか。
 


 白水社のペーター=アンドレ・アルト著『カフカと映画』という本の中条省平さんの書評はまさにその点を指摘されていますね。
 参照:https://allreviews.jp/review/2190