いちじくをもぐ手を伝ふ雨雫

 

f:id:kurisu2:20210826165745j:plain

 曇り空で気温が高い日々がつづく、最高気温32℃。

 イチジクが大きくなっていたので、近くに寄って観察した。
 手で触ると、イチジクはまだ硬くて食べごろではなさそうだった。
 食べごろに色づくには、もう少し日にちがいるだろう。

 ところで、昆虫少年をしていた頃の話である。
 イチジクを栽培している農家からよく貰って食べていた。大量に貰った時はイチジクはジャムにして食べていた。
 イチジク畑にはカミキリムシがいて夏休みに採集していたことがある。
 キボシカミキリだった。
 幹に穴を開けるのがこのキボシカミキリで、栽培農家は畑のイチジクの木に穴を開け卵を産むキボシカミキリを駆除するために、当時、小学生にキボシカミキリを採らせ、10匹で鉛筆一本を交換するということをしていた。
 

f:id:kurisu2:20210826165800j:plain

 

クワ科の落葉高木。高さ約四メートル。葉は手のひら状に裂けていて、互生する。初夏、卵大の花嚢(かのう)を生じ、内部に多数の雄花と雌花をつけるが、外からは見えない。熟すと暗紫色になり、甘く、生食のほかジャムなどにする。茎・葉は薬用。寛永年間(一六二四〜一六四三)に渡来した。日本のものは雄花を欠き、挿し木でふやす。いちじゅく。  『大辞泉

 

 

 『大辞泉』の引用句は、

 「いちじくをもぐ手を伝ふ雨雫」(高浜虚子