夏の読書

 朝は曇り、午後より晴れ上がる。最高気温32℃。街路樹のソヨゴの樹が小さな実を付けていた。《風がそよぐと音がする意、ソロバンの玉に利用。フクラシ。(もちのき科)》と名札あり。

モチノキ科の常緑低木。山地に自生。葉は楕円形で堅い。雌雄異株で、6月ごろ白い花が咲く。実は丸く紅色に熟す。葉から褐色の染料をとり、材でそろばん珠などを作る。ふくらしば。  『大辞泉

 新刊の森まゆみ著『昭和・東京・食べある記』(朝日新書)で、イタリア料理店「文流」についての聞き書きに注目したのだった。イタリア書房のことなどで。

 最近の森まゆみさんの本で『しごと放浪記』、『路上のポルトレ』が興味深かった。『路上のポルトレ』は、副題が《憶い出す人びと》とある。
 訪問記のひとつに、東京から豊橋に一泊して森さんは渥美半島杉浦明平を訪ねている。立原道造について森さんの聞き書きをとても興味深く読んだ。その風貌や交友のエピソードを杉浦明平が語っている。

 『路上のポルトレ』で、種村季弘ポルトレにも注目した。

森まゆみ『路上のポルトレ── 憶いだす人びと』 | 羽鳥書店 (hatorishoten.co.jp)