マリノス・カルティキス監督の映画「老人」

 8月に「EUフィルムデーズ2022映画でつながる、ヨーロッパ」映画祭で上映された一本。

 マリノス・カルティキス監督の映画「老人」(2020年、キプロスギリシャ、84分、カラー、Blu-rayギリシャ語、日本語字幕)を鑑賞。

 老いと孤独をテーマにした作品。主人公のテオハリスは一人暮らしの老人。毎日、家から病院へ向かい、外来室のベンチで眠る。誰にも気づかれることなく朝になると自分の家に戻る生活を過ごしていた。ある日のこと、病院の若い看護師エブゲニアが外来室に眠っていたテオハリスの存在に気づいた。彼女は老人のその様子に興味を持ち話しかけはじめたが、最初は彼女の申し立てに拒否しようとしていたのだが、いつしか、しだいに二人の間の溝は埋まり、じょじょに信頼関係が出来上がり始めるのだった。老いと孤独の疎外感を描いたキプロス映画。