薔薇の名前

バラの花

 公園を通り過ぎているとバラの花壇がある。赤、黄色、白と色々な花が咲いていた。花壇の周りは花の香りが漂っている。バラの植えられている一角をゆっくり歩きながら見物した。十五メートル四方の花壇で、名前がプレートに表記されている。
 ドフトボルケ(Duftwolke)、マヌウ・メイラン(Manou Meiland)という名前のバラがあった。これらは人名から由来するのかな。白地に薄い青色の混じった花のバラもあった。
 『出版ダイジェスト』〈白水社の本棚〉No.127が届く。「愛書狂」というコラムを読んだ。出版社から送られてくる本についての文である。送られてくる本に短冊と呼ばれる小さい紙切れが入っている。「著者謹呈」「謹呈 ○○社」「乞御高評」と書かれた短冊であるが、もう頼むから本を送らないでという悲鳴が語られている。このコラムを書いている人は、草森紳一の『随筆 本が崩れる』*1(文春新書)に、崩れた本でバスルームのドアが開かなくなった話を引いて、「私の場合は冷蔵庫のドアが開かなくなったことがある。」そうだ。
 「本の十字路」は、獅子文六の『ちんちん電車』*2の文庫化をとりあげていた。うーむ。『父の乳』と『娘と私』は獅子文六の自伝的な作品だったなぁ。