今月(6月)は、「月丘夢路特集」の後に「ルイ・マル監督特集」が開催される。
フランスのヌーヴェル・ヴァーグの巨匠、ルイ・マル。今回の特集では、監督デビュー作となる「死刑台のエレベーター」やヴェネチア国際映画祭審査員特別賞を受賞した「恋人たち」、思春期の少年を描いた「好奇心」や英国アカデミー賞を受賞した「ルシアンの青春」など、5作品を上映します。
ルイ・マル監督の映画『好奇心』(1971年、フランス、イタリア、118分、カラー)を観る。
出演、ブノワ・フェルー、レア・マッサリ、ダニエル・ジェラン、マルク・ウイノクール、ミシェル・ロンダール。
14歳の少年は産婦人科医の父を嫌い、若く美しい母に強く惹かれている。彼女の美しさは彼の誇りでもあったが、彼女は他の男と不倫しているようだった。やがて男と別れたことを知った少年は・・・。マルの自伝的要素を含んだ作品でもある。
チャーリー・パーカーのジャズ音楽と映像が作り出す雰囲気、そして主人公は裕福な家庭に育った三人兄弟の末の少年で、思春期の少年のこころのざわめきを繊細に描き印象的。