2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

飢鳥(うゑどり)の華踏こぼす山ざくら

快晴で陽射しが強い。寒気が流れ込んで冬に戻ったかのように寒い。 公園や土手の桜の下での花見客が休日には見られたが、さすがに夜桜での花見客は見られない。週末までは花見ができそうだ。 蕪村の句に、「飢鳥(うゑどり)の華踏(はなふみ)こぼす山ざく…

「喜劇とんかつ一代」

「名作映画 川島雄三監督特集」から「喜劇とんかつ一代」(1963年、東京映画、94分、カラー)を観る。観客は多く45人ほどで、あちこちから笑い声。くすくす笑いも。面白かった。 出演は森繁久彌、加東大介、フランキー堺、三木のり平、益田喜頓、山…

映画「しとやかな獣」

映像文化ライブラリーで「名作映画 川島雄三監督特集」から「しとやかな獣」(1962年、大映、96分、カラー)を観る。ブラック・ユーモアぶりに引き込まれる。 元軍人という父親(伊藤雄之助)とその妻(山岡久乃)、息子、娘の四人家族の悪党ぶりと、…

『ナマコガイドブック』

蕪村の句に、「生海鼠(なまこ)にも鍼(はり)こゝろむる書生哉」。明和五年一〇月二十三日の句である。ユーモアのある句だと思う。 ナマコのおいしい食べ方といえば、ナマコをぶつ切りにして三杯酢に浸(つ)けて食べる。シンプルな食べ方だが、ナマコとい…

旅人の鼻まだ寒し初ざくら

街路樹の桜がちらほらと咲き始めた。 蕪村の句に、「旅人の鼻まだ寒し初ざくら」。 今朝の朝日新聞に「寺山修司著作集」全5巻の広告を見る。 クインテッセンス出版からで、監修は山口昌男・白石征である。 既刊は3冊。 第2巻「小説・ドラマ・シナリオ」解…

「おはようインディア」

夜、NHKのラジオドラマ「おはようインディア」1966年のドラマを聴いた。 以下、脈絡がないかもしれないが聞き取った筋、セリフなどを書いてみる。 ケンちゃんの居なくなった犬。 ケンちゃんとインド人のお姉ちゃんとの対話。 わたしは幸福とは何だろうと…

ビクトル・エリセの『エル・スール』

白モクレンが満開で、散り始めていた。暖かい。快晴。 ビクトル・エリセの『エル・スール』(1983年、スペイン、95分、カラー、ヴィスタ、フランス映画社)を観る。一週間限定上映の初日。サロンシネマ2で、観客は40人ほど。 『ミツバチのささやき…

『ほっこりぽくぽく上方さんぽ』

田辺聖子の『ほっこりぽくぽく上方さんぽ』(文藝春秋)を読み始める。 冒頭は、武田麟太郎の小説『釜ヶ崎』にふれて、 この、武田が生れた日本橋東三丁目に注意したい。ここは江戸時代の長町(ながまち)である。日本橋筋の裏手にあるので長町裏とよばれ、…

雑誌休刊

道端にナズナの花が咲いている。春を感じさせる。 アブラナ科の越年草。道端などに生え、高さ一〇〜四〇センチ。葉は羽状に裂けている。春、白い小さな四弁花を総状につけ、三味線の撥(ばち)のような形の実を結ぶ。春の七草(ななくさ)の一つで、若葉は食…

『かくも長き不在』

1964年のキネマ旬報ベストテン第1位のアンリ・コルピ監督の映画『かくも長き不在』(1960年、フランス、98分、白黒、シネスコ)をサロンシネマ1で観る。デジタルマスター版。 一週間限定の上映の初日に出かけた。脚本にマルグリット・デュラスと…

杉浦茂101年祭

12日発売の『ビッグコミックONE』が、今号で休刊になるという。 連続冒険大活劇「ドクロ党の人々」を連載している勝川克志さんより。 20日から京都国際マンガミュージアムで、特別展「冒険と奇想の漫画家・杉浦茂101年祭」展がある。 杉浦茂のレアな…

川島雄三監督の『花影』

今年が生誕100年となる作家の一人、大岡昇平の小説を映画化した川島雄三監督の『花影』(1961年、東京映画、99分、カラー)を、映像文化ライブラリーで観た。 「名作映画 川島雄三監督特集」で上映しているのだ。中高年の観客が多い。いい雰囲気。 …

「新・話の泉」

日が暮れると、晴れた東の空に月が昇って来ていた。 今夜は満月である。23時ごろに南中する。 夜、NHKラジオの番組「新・話の泉」を、銭湯の文化や歴史などを談話しているところから聴く。 出演は立川談志、山藤章二、嵐山光三郎、毒蝮三太夫、ミッキー・…

「読書で豊かに」を聴く

夜、ラジオ深夜便の「読書で豊かに」を聴く。今月のゲストは篠井英介さんで、明石勇アナウンサーの担当日である。今回でこの「読書で豊かに」という番組が終わり、4月から新しい番組になるそうだ。残念ですね。 篠井英介さんから、三冊の本が紹介されました…

『貸間あり』

川の岸辺の浅瀬に渡り鳥がいた。海草をついばんでいるヒドリガモだった。 「名作映画 川島雄三監督特集」で、『貸間あり』(1959年、宝塚映画、112分、白黒)を観た。映像文化ライブラリーで、観客は35人ほど。原作は井伏鱒二の小説。脚本は川島雄…

雛見世の灯を引ころや春の雨

3月5日は、二十四節気のひとつ啓蟄(けいちつ)である。 冬ごもりしていた虫が地上に出てくる頃という意味らしい。 午後より弱い雨になる。蕪村の句に、「雛見世(ひなみせ)の灯(ひ)を引(ひく)ころや春の雨」。 蓮實重彦の映画インタビュー集『光をめ…

白水社の雑誌『ふらんす』

朝から昼過ぎまで時折、みぞれが降る。気温が下がる。春の息吹がまだ見えず。 夕方から「フランス映画特集 アキム・コレクションより」のロジェ・ヴァディム監督の映画『輪舞』(1964年、フランス、イタリア、111分、カラー)を映像文化ライブラリー…

菜の華や法師が宿を訪はで過し

通りすがりの畑に菜の花が咲いていた。 蕪村の句に、「菜の華や法師が宿を訪(と)はで過(すぎ)し」。 夕方、月と金星が見えた。金星は西に高度30度くらいで輝いている。 夜半に夜空を眺めると、三日月は沈み、夜空は満天の星だ。 北斗七星が天頂付近に…