2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

池内紀の『ガラメキ温泉探険記』

春分も過ぎて暖かくなったと思っていたら、ずいぶん寒くなってきた。一月の寒の頃の気温だ。街路樹や公園に植えられている桜は、まだ蕾(つぼみ)が多いのだが、少しずつ咲き始めている。桜が咲く頃の冷え込みなので、花冷えかな。 橋を渡っていると川岸に近…

小林秀雄の講演テープ

寒さがぶり返してきた。ぶるぶる。風も強く吹いた。夕方からは晴れて来て、八時頃には星空が見られた。冬の星座が南の空へ昇っている。オリオン座やおおいぬ座のシリウスが眺められた。これらの冬の星座は、ゆっくり西に傾いて来ている。今日は皆既日食が、…

古今亭志ん生の『鰍沢』

昼前に前線の通過のためか風が強く吹き、突然の落雷もあった。大きな音が響いた。雨が降ったあと寒くなる。山間部では、雪になるところもあるという。風で街路樹のツバキも散ってしまうかもしれない。ソメイヨシノはまだつぼみだが、ところどころ開花し始め…

『貸本マンガRETURNS』のこと

通りがかりの道のそばにある空地が花畑になっていた。その中に菜の花が咲いている。近寄って上から見た。江戸時代の蕪村が生きた頃というのは、菜の花から油を採るために、栽培地が各地で広がっていたという。蕪村の出かける土地に、黄色い菜の花畑の風景が…

小林信彦の『うらなり』

きのう川を渡っていると、竹の篊(ひび)の立っている川面(かわも)にカモメがいた。ぷかりぷかり浮いているのだった。蕪村の句に、 春の海終日(ひねもす)のたり\/哉 昨夜のラジオ深夜便は、松山発ラジオ深夜便だった。夏目漱石の小説『坊ちゃん』誕生…

ベルンのパウル・クレー

街路樹にグミの木があり、葉がもう出ていた。アキグミだ。樹は幹や枝が灰黒色をしている。ナツグミは夏に赤く実が熟すが、このアキグミの実は秋になる。 『芸術新潮』2005年12月号*1は「特集 パウル・クレーの静かな闘い」。〈静謐な画家がこころみた…

ルイス・キャロルの142857

モクレンの花が川岸の歩道沿いに咲いていた。花は木の高いところにあり、手元でじっくり見れない。その中に、低いところに花が咲いている木があった。手元に寄せて観察する。モクレンの花びらは、大きな湯飲み茶碗くらいのサイズだった。ずいぶん大きいな。 …

ツバキの開花

19日、『貸本マンガ史研究』第16号が送られて来る。クロネコメール便で。本号は一年半ぶりの発行で、佐藤まさあき、松本正彦、永島慎二の三氏への追悼のことばが多く寄せられている。遅くなったのは編集後記によると、この3月にポプラ社から発売された…

河原淳の本

河原淳の本を読んでいると、いろいろ発見がある。『絵の楽しみ』*11977年(ダヴィッド社)、『青春の自己表現学』1972年(白馬出版)、『体験的フリーライター案内』*21981年(ダヴィッド社)の三冊から、一つああそうだったのかと知ったのは、…

パウル・クレーの実家

きのうの公園でギターを弾いていた人の見事な音色がまだ余韻あり。フラメンコの曲のような旋律だった。うーむ。素人離れしたテクニック。只者ではない。その時に満開の梅の木を撮った写真に、赤か朱色の上着を着たギタリストの男が、小さく見える。梅の木の…

菜の花

きのう今日と寒の戻りかな。寒い。しかし、日が長くなった。寒風に雪が混じっている時もある。山間部では雪が降って積もっているという。 通りがけに金柑(きんかん)が鈴なりに実っているのを見た。すっかり完熟している。見事なオレンジ色と大きさだ。金柑…

自然に親しむ

二十四節気のひとつ啓蟄(けいちつ)が過ぎて、ずいぶん暖かくなった。しかし、三寒四温という言葉があるように、今日はもどり寒波だ。ぶるぶる。午後になってからも気温が上らず、風も強く吹いた。明日の朝は、氷点下まで気温が下がるという。 夕方から夜に…

重量のある雑誌

晴れて気温が高めだった。街路樹に椿の木が植えられていて一輪だけが咲いている。赤い色の花。山茶花のように鈴なりではなく、一輪のみ咲いている。椿といえば『蕪村俳句集』*1の句に、 ある隠士のもとにて 古庭に茶筌(ちゃせん)花さく椿かな あぢきなや椿…

宇野浩二をめぐって

川岸の砂地に海藻が生えている。渡り鳥のヒドリガモが、その緑色の海藻をかがみこんでついばんでいた。頭の色が茶色のほうが雄で、地味で目立たないのが雌のヒドリガモである。浅瀬の水たまりや岸辺に上陸した仲間の鳥たちも、くちばしを水に突っ込んで海藻…

白梅が満開

正午過ぎに川を渡っていたら、竹の篊(ひび)が立っている川面(かわも)をカモが泳ぎまわっていた。ヒドリガモの群れで、竹の篊についている海苔(のり)を探しているようだ。晴れて気温が上がり暖かい日である。 通りすぎに、ネギ畑に咲いている梅の木から…

谷崎潤一郎からの贈物

きのう夕方、電線に鳥が群がっていた。さえずりながら数百羽の鳥が電線にいる光景に驚いた。ムクドリかな。下から眺めていたら、いっせいに夕闇が迫り来る晴れ渡った空へ飛び立った。そのにぎやかさ、さえずりもあっという間に消え去った。 その空に、ぼつぼ…

休みの思想

日記のデザインの設定を変更した。 戻り寒波で最高気温が7度であった。風も強く吹き、陽射しも強い日であった。通り過ぎに神社の境内に紅梅が咲いていた。青空と紅梅と白い雲との色合いが鮮やかである。 蕪村の句に「紅梅の落花燃(もゆ)らむ馬の糞(くそ…

俳句的な思索

きのうは晴れて陽射しも強かった。気温は低く、寒さが戻った。通りがかりのネギ畑の一角に白梅が満開だった。かなり背丈もある立派な梅の木である。 蕪村の俳句に「しら梅の枯木にもどる月夜哉」。うーむ。花と月か・・・。 『蕪村遺稿』の蕪村の句で「野路…