2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『今夜も落語で眠りたい』

トリノの冬季オリンピックの閉会式を観る。花火、光、音、歌など開会式と対をなすような演出。アトラクションは未来派的なイメージ(?)かな。フィギュアスケートの荒川静香選手らの演技が特に印象に残った大会だった。 結城昌治の『死もまた愉し』*1(講談…

白梅の花

きのう、通りすがりの畑に白梅が咲いているのを見た。満開で白い花が目に鮮やかだった。蕪村の句、「うめ折て皺手(しわで)にかこつ薫(かをり)かな」。 散歩の途中、川の砂州に三羽のアオサギを見かけた。水に足を浸(つ)けて、じっとしている。十五メー…

『貸本マンガRETURNS』の発売

確定申告の書類を税務署へ提出して、ほっとする。 正午過ぎに川でカモの群れを見た。いつもと同じ川岸の浅瀬の水たまりに、ヒドリガモの一団が浮かんでいた。その数は一〇羽くらいだった。川を渡る風は冷たい。晴れた空は黄砂が来た時のように、遠くがかすん…

老子と暮らす

雲ひとつ無い快晴の一日だった。気温も十五度に上がり暖かかった。正午過ぎに川を渡っていると、海鵜(うみう)がいた。一羽で川のまんなかあたりの水面に浮かんでいるのだった。 先日も黒い海鵜が頭上を右から左へ飛び越えて去っていった。その時に、鳥は口…

ちくま文庫復刊フェアをめぐって

書評のメルマガvol.251の[この版元がエライ!特別企画・ちくま文庫復刊フェアをめぐって] を、今読み終えたばかりだ。この特集を企画された南陀楼綾繁さんが言うように、ちくま文庫編集部のセレクトした9点・14冊はちょっと物足りないですね。最近の光文…

横井也有のキーワード登録

一日中、霧の中の風景だった。細かい雨が降ったり止んだり。霧雨が止んでいる時に税務署へ書類(確定申告用)を取りに行く途中、川岸のコンクリートに一羽のカラスを見た。短い時間だが眺めていると、人の気配を察してすぐに他の場所へ飛び去った。 初めてア…

文士のいる風景

朝日新聞で小沢信男の「俳句が楽しい」の連載が1月の28日に終わって、その後を大村彦次郎の「文士のいる風景」の連載がすぐに始まり2月10日に、その10で完結した。やっと新聞の切り抜きの文を読んだ。「昔はこんな文士がいた。」という文で連載をは…

足穂と富士せんべい

今夜は満月。蕪村の句、「静なるかしの木はらや冬の月」かな。夜半に外が明るいので出てみると、晴れ渡った夜空に月が天高く眺められた。 吉田健一の『酒肴酒』(光文社文庫)を読む。「舌鼓ところどころ」の「世界の味を持つ神戸」で、この文の終わり近くで…

冬の大三角形

川岸の水際にカモが四羽ほど泳いでいた。いつも見かける渡り鳥のヒドリガモだ。すると水面にすれすれで低空飛行しながら三羽ほど鳥がやって来た。これもヒドリガモだ。群れが散らばっている川面(かわも)へ着水した。その飛び方は、羽を小刻みに動かしなが…

吉田健一の『酒肴酒』

イタリアのトリノで冬季オリンピックが始まる。開会式に目をみはった。スキージャンプを人による絵で表現していた。その絵を変化させながらの動きが面白かった。人が集まって移動しながら全体で一つの形を作る。人文字ではなく人絵だ。それも人絵アニメ(?…

長谷邦夫の『赤塚不二夫天才ニャロメ伝』

竹の篊(ひび)が川の中に立っている水面に、白いカモメが点々と集まってあちこちに散開していた。正午過ぎの空は晴れて陽射しは強く風もあった。川を渡っていると今度はカモが少数の群れで、川岸の浅瀬に浮かんで動きまわっていた。足元の岩などに生えてい…

貧問答、貧の美意識

早朝、屋根の上に雪が薄く積もっていた。夜のあいだに降ったのだろう。気温はあまり上がらず寒かった。川を渡っていると、カモが水面を群れて泳いでいた。 種村季弘の対談集『東京迷宮考』(青土社)を読む。「変貌する都市」というタイトルで田村隆一との対…

種村季弘の『東京迷宮考』

晴れ間があるが、ときおり牡丹雪が降ったりして風もあり寒い一日だった。夜から明日にかけて冷え込むという。寒風の中を夕方の空を見れば、月が東の空の高い所に昇っていた。青空に月が見えた。山間部では、かなりの積雪らしい。 「冬こだち月に隣をわすれた…

ミーナの「月影のナポリ」

正午過ぎまで小雨や突風が吹いたりした。午後しばらく天気が回復したが、また小雨でぐずつく。夕方には晴れあがっていた。夜の七時ごろには天頂あたりに上弦を過ぎた月が眺められた。 昨夜のラジオ深夜便は「演芸特選 落語」で、春風亭柳昇の落語「日照権」…

牡丹雪

早朝から雪が降り始めた。ふわりふわり牡丹雪だ。正午ごろには薄っすらと牡丹雪が積もっていた。山茶花(さざんか)の花にも雪が積もっていた。白と赤の色がいいね。 『美術手帖』2006年2月号は「特集 マンガは芸術(アート)か?」。椹木野衣と伊藤剛…

海鵜の飛行

川を渡っていると、上空を一羽の海鵜らしき鳥が羽を動かしながら、左から右へ飛んで来て飛び去って行った。鳥を地上から仰向いて眺めると、この海鵜らしき鳥は首が長かった。鳥のからだの色は全身が黒かった。真っ黒の色をしていた。 昨夜のNHKラジオの「土…

枇杷の花

立春。二十四節気のひとつ。暦の上では春だ。日の出前に気温は氷点下一度ほどを記録した。ぶるぶる、寒いなぁ。朝から快晴で陽射しは強い。だが、春とはいえ、底冷えのする日だった。 散歩の途中に枇杷(びわ)の花が咲いているのを見た。あれあれ、垣根を越…

節分と豆まきの由来

節分。寒気団が南下して来ている。気温が下がって来た。夕方、三日月が晴れ間の空に見えた。薄い雲がゆっくり移動していて、月が見えるのに、牡丹雪がふわりふわり静かに舞い降りて来る。ふわりふわりの雪を見ていると、月が朧月のようになり、またくっきり…

サカタ旅日記

夕方、南南西の空に三日月が朧月のように見える。先日、朝日新聞に連載された小沢信男の「俳句は楽しい」で、芭蕉が大阪の旅宿で重篤になった時に駆けつけた弟子、内藤丈草の句に「大原や蝶(てふ)の出て舞う朧月」がある。まだ、蝶が出て舞う春ではないけ…

「東海道寄り道紀行」

『ラパン』2001年冬号を読み始める。種村季弘の「東海道寄り道紀行」⑧を読んだ。「足助街道 塩の道」という題で矢作川・巴川流域を歩いていた。足助街道と飯田街道。歩きながら種村季弘の筆は、後に宮本武蔵に影響を与えた思想家、鈴木正三という人物に…