2006-01-01から1年間の記事一覧

「荘子」の新しい翻訳

パソコンの調子が良くない。うんともすんとも反応なし。 それで、別の予備のパソコンを使って、日記を書くことにした。デジカメのソフトをまだ入れていないので、デジカメの写真は無しである。 夕方、南南西の空に木星が高度四〇度くらいに輝いていた。その…

野尻抱影と冥王星

夜が明けると鳴きはじめていた蝉が静かだった。アサガオは白、赤紫色、絞りの花が咲き続けている。カンナの黄色い花も咲いていた。花の大きさがやや小ぶりかな。 カンナ科の多年草。高さ一〜二メートル。葉は広楕円形で、下部は鞘(さや)になる。夏から秋に…

「敗者」たちの系譜

午後三時過ぎに、にわか雨あり。じきに晴れ上がる。 街路樹のナツメの木に実が鈴なりに成っていた。実の粒が以前よりも膨らんでいる。背の高い木で、下の方に垂れ下がっている枝にあったナツメの実は、すっかり無くなっていた。誰かが実をもぎ取ったのだろう…

虫の声と処暑

夜が明けると、もうアサガオが咲いていた。白や絞りの色の花があるが、今朝のアサガオでは赤紫色がひときわに鮮やかだった。 二十三日は、二十四節気のひとつ処暑である。暑さがじょじょにしのぎやすくなる。または、暑さが落ち着く時期ということらしい。 …

狐さんを弔う

午後二時過ぎごろ、にわか雨あり。突風もあった。じきに晴れ上がり、夕方の南西の空に木星がはっきり眺められた。 「サンデー毎日」で、中野翠の連載コラム「満月雑記帳」を読んだ。狐名義の書評集に『野蛮な図書目録』や『狐の読書快然』があり、山村修さん…

欲望する脳と納豆

夜が明けると、蝉が鳴き始める。やや静かな音量である。 正午ごろに入道雲が遠くの空に眺められた。雲のかたちが鉄床(かなとこ)雲になっているのもあった。夕方、にわか雨あり。じきに止む。雷も遠くに聞こえた。 街路樹のプラタナスでアブラゼミが鳴いて…

三十六計逃げるにしかず

通りがかりに目にするツバキの木に、蜘蛛(くも)がいた。蜘蛛の糸で網を張っている。その網の中に二匹いるので、そっと近寄って観察する。すると、左下にいる方の蜘蛛が、すーっと落ちるように逃げた。三十六計逃げるにしかずではないが、その逃げ足が速い。…

狐が消えた?

夜が明けて明るくなると、アサガオがもう咲いていた。花の色は絞りだ。他に赤紫色のアサガオもきれいだなあ。 台風が近づいている。夜、ネットをウロウロしていると、「狐」の山村修さんが亡くなられた? という。驚いた。ふーむ。本当かな。先日、〈狐が現…

カマキリと蟷螂の斧

頼まれていた植木の刈り込みを、夕方に脚立を使ってする。伸びている枝を刈り込む。枝や葉の間から、カマキリが出て来た。緑色だ。前脚を上げて身構えている。 これが、蟷螂(とうろう)の斧(おの)のスタイルかな。『荘子』の天地篇にある、あの蟷螂の斧。…

田村隆一の『ぼくの草競馬』

早朝、アサガオを見る。今を盛りに咲き続けている。 街路樹のツバキの木には実が生(な)っていて、少し褐色に色付いていた。 夕方、南西の空に木星が眺められた。高度が四〇度くらいである。木星は日ごとに西へ移動しているので、だんだん観測しにくくなり…

黒木和雄監督の映画へのまなざし

夜が明けると、蝉が競うように鳴き始める。涼しい早朝、花を持って墓参りに出かける。墓に花を活けた。墓地の中の通路にアブラゼミが横たわっていた。たった今、舞い落ちて来たかのようだった。 セミの一種。夏、最も普通にみられ、体長は翅(はね)の先まで…

雷に小屋は焼れて瓜の花

夜が明けると蝉が鳴き始める。正午すぎに静かになる。 午後三時をはさんで一時間ほど、雷雨あり。落雷や突風があった。 その後、雨あがる。晴れ上がった。 『蕪村句集』に、 雷に小屋は焼(やか)れて瓜の花 ぬけがけの浅瀬わたるや夏の月 明和三年と明和六…

クオリア再構築②銀河の剣

公園でイチョウの木に実が成っている。鈴なりだ。丸く白っぽい色をしている。 『すばる』2006年9月号で、島田雅彦と茂木健一郎の対談「クオリア再構築②銀河の剣」が、興味深く引き込まれた。 この対談で語られる、たたら吹きの現場を体験しての話が面白…

ナツアカネ

八月八日は、二十四節気のひとつ立秋である。夜明けとともに、蝉が鳴き始めた。アブラゼミ、クマゼミが途切れることもなく鳴き続けている。公園の池でナツアカネが羽を休めていた。睡蓮の葉が密集しているあたりで見かける。ゆらゆら風に吹かれている。そん…

百日紅と杉浦日向子さん

公園に寄り道する。いつもより、ひとが多かった。映画『かもめ食堂』ではないが、おにぎりをベンチで食べる。ただし、海苔を巻いていないが・・・。ハスの池のそばに百日紅(さるすべり)の木があり、花が見ごろだった。 百日紅といえば、杉浦日向子さんの『…

「はちす」の音変化

公園の池へ寄り道する。ハスが成長して葉と葉が密集していた。散りかけた花や咲きそうな様子のつぼみも眺められた。花が済んだ後、蜂の巣のような穴に種が出来ていた。 《「はちす」の音変化》スイレン科の水生の多年草。根茎は節が多く、晩秋に末端部が肥厚…

半月と木星

日没後の南の空に半月が見えた。高度は四〇度くらいである。ソテツの葉越しに月を眺める。二日の夕方の宵の空に、木星と上弦の月が並んでいるはずだったが、曇り空で雷が鳴るにわか雨があって見れなかった。 一日の日記にトラックバックがあったので、なんだ…

日米交換船のこと

夜、ラジオで鶴見和子さんが亡くなられたというニュースを聞いた。四月に、鶴見俊輔・加藤典洋・黒川創の『日米交換船』(新潮社)という本をめぐって*1と、後に鶴見和子さんのインタビュー「わたしの戦後60年」の録音テープを何度も聞いたことを、〈『日…

かもめ食堂のおにぎり

夜が明けると、いっせいに蝉が鳴き始める。アブラゼミやクマゼミが家々の庭木や街路樹などで延々と鳴く。街路樹に植えられているマテバシイのそばを通り過ぎる時に、幹に蝉が止まっていた。デジカメをぐぐっと近寄せてみた。なぜか、逃げないのだった。この…

長新太の線

街路樹のナツメの木に実が生(な)っている。まだ黄緑色である。ナツメの木の幹のそばから仰向いて眺めれば、長い枝のあちこちに実が鈴なりだ。 『芸術新潮』2006年7月号で、「みんな大好き長新太」に目を通す。記事に、 自分のスタイルについて、彼自…

ジャコメッティの故郷

夕方、南の空に木星が明るく眺められた。高度が四〇度ほどの高さだ。三日月が西の空に低く上がっていた。高度は十五度くらいかな。 雲ひとつない夏の夕空の青さが深まってゆく。その変化する青い色の深まりの中に、木星と三日月がくっきり見える。しばらくた…

セルゲイ・パラジャーノフの映画

通りにザクロの木があり、立ち止まって見上げた。背丈の高い木で、枝が長く延びている。大きな実が生(な)っていた。ほんのりと色付いてもいる。ひと月余り前に花が咲いていたが、こんなに大きく生っているので、驚いた。 ザクロ科の落葉高木。葉は長楕円形…

伊藤逸平の本

街路樹にメタセコイアが何本も植えられている。二十五メートルほどもある背の高い樹木だ。通りに沿って並べて植えられている。その一帯はまるで小さな森のようだ。見上げると天高くまで幹が伸びている。メタセコイア全体の姿は真横から眺めると、細長い三角…

映画アンケート

蒸し暑い梅雨明けのような天気だったが、夕方からにわか雨や雷がゴロゴロ鳴り出す。 「のんき新聞」第12号が勝川克志さんから送られてくる。特集・私の好きな映画ベスト3。 表紙に〈今回、趣きを変えて、映画アンケート特集にしてみました。みんな映画が…

土用干し

二十四節気のひとつ大暑は、二十三日だったんだね。 梅雨が明けそうで明けない。時折のにわか雨あり。終日、天気がぐずついた。街路樹からアブラゼミの鳴き声が聞こえて来た。晴れ上がったら、早速に土用干しだ。 『蕪村句集』に、 虫干や甥(をひ)の僧訪(…

『ザ・プライスコレクション』

イチジク畑にイチジクが実っている。まだ色付いてはいないけれども・・・。ざっと見たところカミキリムシは見かけなかった。 書店でPR誌『本の話』、『本の窓』、『青春と読書』の2006年8月号をもらう。 小学館の『本の窓』で『ザ・プライスコレクショ…

若冲と江戸絵画

昨日、川を渡っていると、川岸の浅瀬にアオサギが一羽いた。十五メートルほど近づいて観察する。すると、頭上を白いカモメが翼(つばさ)を広げて右手から左手へと飛び越えて行った。 NHK教育テレビの新日曜美術館で、「若冲21世紀へのメッセージ」という…

狐が現れた

ちょっと見は葉が、ハスに似ているなあ。歩道から見下ろす畑に植えられている作物に目が留まった。そのハスに似ているのはサトイモだった。梅雨明けしたような天気で風が吹いている。見ていると、サトイモ(里芋)の密集した葉が風に吹かれて揺れている。 サ…

さみだれや大河を前に家二軒

明日は雑節でいえば、土用だ。 梅雨の中休みだろうか。曇っている。傘をささずにすむほどの小雨が時折降る日だった。 川を渡っていると、水量の増した川にアオサギがいた。竹の篊(ひび)の先端が水面にのぞかせている所へいる。増水した水のことなど知らぬ…

糸トンボの水色の尾

梅雨空でどんより曇っている。にわかに雨が降ったり止んだりする。 糸トンボが睡蓮の葉にとまっていた。尾の先が水色をしている。 丸谷才一の『絵具屋の女房』*1(文藝春秋)から「インディアンと野球」と「薬を探す」を読んだ。どちらも話が横道に行ったり…